令和8年8月千葉豪雨 千葉市災害ボランティアセンターの運営を支援しました。
2026/9/30
三鷹市社会福祉協議会では、令和8年8月の豪雨災害を受け、被災地の支援と災害ボランティアセンターの運営を支えるため、職員を千葉市へ派遣しました。
今回の派遣では、千葉市災害ボランティアセンターの運営に携わり、ボランティアの受付やマッチング、送り出し、活動後の安全衛生管理、被災された方からの支援ニーズの受付などを行いました。
現地での活動を通して見えてきた課題や、災害時に地域で支え合うために必要なことについても、改めて考える機会となりました。
1.派遣概要
派遣先
千葉市災害ボランティアセンター
(千葉市社会福祉協議会)
派遣期間
令和8年8月29日~9月2日
関東Aブロック第1クール
東京都・区市町村社会福祉協議会が連携し、被災地の災害ボランティアセンターの運営を支援しました。
2.千葉市災害ボランティアセンターの活動
千葉市では、社会福祉協議会の事務所が入る「千葉市ハーモニープラザ」の体育館を活用して、災害ボランティアセンターが開設されていました。
体育館という広いスペースを活用できるため、ボランティア活動に使用する資材なども屋内に保管することができました。
また、平時から少しずつ資材を備蓄し、市内数か所の協力企業の倉庫に保管していたほか、災害支援団体やフードバンク、企業、他地区の社会福祉協議会などからも、多くの物資が届けられていました。
災害が起きてから準備するのではなく、平時から少しずつ備えておくことの大切さを感じました。
3.スマートフォンを活用したボランティア受付
千葉市では、災害ボランティアの受付に「JoyLinks」というシステムを活用していました。
ボランティアは、事前にスマートフォンへアプリを登録し、受付時にQRコードを提示します。
受付だけでなく、
受付 → マッチング → 活動 → 帰着
までの一連の流れをシステム上で管理することができます。
活動実績や人数などもリアルタイムで確認でき、集計作業の負担軽減にもつながっていました。
この日は約100人のボランティアが一斉に集合しましたが、3人のスタッフで対応し、約10分で受付を終えることができました。
初めて受付業務を担当する職員でも比較的スムーズに対応でき、デジタル技術を活用することで、災害時の業務を効率化できる可能性を感じました。
4.ボランティアのマッチングと送り出し
受付を終えたボランティアには、活動内容や注意事項についてオリエンテーションを行います。
その後、活動する人数に合わせてグループをつくり、必要な資材を準備して被災された地域へ送り出します。
活動先によって必要となる資材が異なるため、マッチング担当者が必要な品目と数量を確認し、スタッフ全員で準備します。
また、各グループには救急バッグを1つずつ渡しました。
救急バッグには、
- 応急処置用品
- 虫よけスプレー
- 熱中症対策用品
などを入れ、活動終了後に返却してもらいます。
水害後の住宅では、乾燥した泥やカビなどが舞うことがあります。そのため、活動場所ではマスク、特に防塵タイプのマスクを着用するよう、ボランティアへの安全指導も行いました。
5.活動後の安全衛生管理
被災地で活動したボランティアが戻ってきた後も、安全衛生のための作業を行います。
使用した靴を洗浄・消毒し、活動で使用した資材や機材もボランティア自身が洗浄します。
また、手指消毒なども徹底して行いました。
安全衛生班は、赤十字ボランティアなどが中心となって担当し、土日には日本赤十字社の看護師も待機していました。
災害ボランティア活動では、「被災された方を支援すること」だけでなく、活動するボランティア自身の安全と健康を守ることも重要です。
6.車両の管理も重要な仕事
被災地での活動には、多くの資材を運ぶための車両が欠かせません。
車両班では、
- 車両の鍵の管理
- 運転日誌の管理
- 車両の使用状況の確認
- 帰着後の車内の清掃・消臭
などを行っていました。
特に、ボランティアに車両を貸し出した場合には、鍵が確実に返却されたかを確認することが重要です。
災害時には、普段とは異なる状況で多くの人や物が動くため、こうした一つひとつの管理が円滑な活動を支えることを実感しました。
7.被災された方からの「助けてほしい」を受け止める
災害ボランティアセンターには、被災された方からさまざまな相談が寄せられます。
今回、ボランティアへの依頼は、発災直後だけではなく、発災から約2週間が経過した頃から少しずつ増えていきました。
「自分たちで片付けてきたけれど、もう自分たちだけでは難しい」
という方からの依頼のほか、保健師や相談支援事業所などの支援者から寄せられる相談、認知症のご夫婦を心配した子どもからの依頼などもありました。
一方で、災害時には、
「困っているけれど、自分から助けを求めることができない」
という方もいます。
今回の活動を通して、災害時にこうした方々のニーズをどのように見つけ、必要な支援につなげていくのかという課題を強く感じました。
これは、災害時だけではなく、普段から地域の中で支援を必要としている方をどのように見つけ、支えていくのかという地域福祉にもつながる課題だと感じました。
8.近隣の社会福祉協議会とも情報交換
活動期間中には、千葉市周辺の社会福祉協議会や千葉県社会福祉協議会を訪問し、災害支援について情報交換を行いました。
八千代市社会福祉協議会では、関東ブロックからの応援職員や県内の社会福祉協議会職員が支援に入っていました。
また、八千代市には、隣接する千葉市の住民から「支援が届いていない」といった情報が寄せられることもあり、千葉市社会福祉協議会へ情報をつなぐなど、市域を越えた連携も行われていました。
千葉県社会福祉協議会では、各地域の災害ボランティアセンターから毎日の活動状況を集約し、県内全体の被災状況や支援状況を把握しながら、各地域を支援していました。
災害時には、一つの社会福祉協議会だけで対応するのではなく、近隣の社協、都道府県社協、全国の社協などが連携して支援することの重要性を改めて感じました。
9.「外から見えにくい被害」に気づく
今回のような水害では、地震などと違い、住宅の外観だけでは被害の程度が分かりにくい場合があります。
一見すると普通の住宅でも、家の中では家具や家財が水につかり、大きな被害を受けていることがあります。
現地を視察した際には、敷地内に家財などが出されている住宅を中心に被災状況を確認しました。
被災した住宅では、乾燥した泥やカビなどが舞っていることもあり、マスクを着用するなど、活動する側も安全に十分配慮する必要がありました。
「外から見えない被害にどう気づくか」
これも災害支援を考えるうえで重要な課題です。
10.今回の派遣を通して
今回、千葉市災害ボランティアセンターの運営支援に参加し、災害時の社会福祉協議会の役割について、改めて考える機会となりました。
災害が起きたとき、社会福祉協議会はボランティアを集めるだけではありません。
被災された方の声を聞き、必要な支援につなぎ、ボランティアの安全を守り、地域のさまざまな機関と連携しながら、一日も早い生活の再建を支えていく役割があります。
そして、今回特に強く感じたのは、
「災害時の支援は、平時の地域づくりから始まっている」
ということです。
普段から地域の中で顔の見える関係をつくり、支援が必要な方を把握し、関係機関とのつながりをつくっておくことが、いざというときの支援につながります。
今回の経験を、三鷹市における災害時の支援体制づくりや、地域福祉活動に生かしていきたいと思います。
被災地支援にご協力いただいた皆さまへ
今回の災害支援では、全国各地から多くの社会福祉協議会やボランティア、関係団体が現地に入り、被災された方々の生活再建を支えています。
三鷹市社会福祉協議会も、今後もこうした災害時の相互支援に積極的に取り組み、平時から災害に備えた地域づくりを進めていきます。
被災された皆さまの一日も早い生活の復旧・復興を心よりお祈りいたします。
三鷹市社会福祉協議会
総務課 在宅サービス係 髙木 洋人
令和8年9月

















